はじめにEC市場の拡大やサプライチェーンの複雑化に伴い、物流倉庫の役割はますます重要になっています。しかし、自社に最適な倉庫をどのように選べば良いのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、倉庫選定の際に注目すべき重要な視点を4回に分けてわかりやすく解説します!倉庫見学に行く前に必見の内容です!倉庫見学時にどこを見ればいい?伊藤: 皆さん、本日は倉庫選定の重要なポイントについて、小橋さんと長井さんと一緒に深掘りしていきたいと思います。小橋さん、今回のテーマは「倉庫を最初に見る時にどういった視点で見ていけばいいか」ということですね?小橋: はい、そうです。事業会社さんからすると、倉庫を頻繁に変える機会は少ないので、いざ選ぼうとした時にどこを見ていいか分からないという声が多いんです。そこで、今回は倉庫見学に行く際に、業務運営、センター、システム、コストという4つの視点から、どのように見ていくべきかを簡単にまとめました。長井: なるほど、コンサルタントの視点からコストが最後に来ているのが興味深いですね。どうしても最初にコストに目が行きがちですが…。小橋: そうなんですよ。最終的にはコストで判断されることが多いのは理解していますが、それ以外の要素をしっかりと見極めることが、結果的にコスト削減にも繋がるんです。物流倉庫見学チェックリストがダウンロード可能になりました!当記事、動画にも登場する小橋氏が作成した「物流倉庫見学チェックリスト」がダウンロードできるようになりました。サービスの資料ダウンロードから入手していただけます!具体的な見学時のポイント「業務運営」伊藤: まず「業務運営」についてですが、具体的にどのような点を見るべきでしょうか?小橋: 一番重要なのは「スタッフの質」だと考えています。具体的には、いわゆる「5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)」がしっかりとできているかを見るべきです。現場が汚いセンターで、業務がきちんと行われているケースはほとんどありません 。長井: まさにその通りですね!私も先日新しい倉庫を見学した際、スタッフの皆さんの挨拶がしっかりしていて、服装もきちんとされているのを見て、第一印象が非常に良かったんです。通路に物が置かれておらず、理路整然としている様子からも、質の高さを感じました。伊藤: 確かに、働く人の意識は現場の状況に表れますよね。他に「業務運営」で見ておくべき点はありますか?小橋: 目標管理がきちんと行われているかも重要です。センター内のホワイトボードなどをチェックして、古い情報がそのままになっていないかを確認します。例えば、何年も前のチラシが貼ってあるような場合は、管理体制に疑問を感じます。また、類似商品の取り扱い実績や、EC関連の出荷対応(Amazonや楽天など)、ギフト対応なども確認しておくと良いでしょう。長井: 目標管理は、現場の意識の高さを見る上で重要なポイントですね。EC事業者であれば、多様な出荷形態やギフト対応力は必須と言えるでしょう。「センター」伊藤: 次に「センター」についてですが、立地条件やレイアウト以外に注目すべき点はありますか?小橋: 倉庫環境の優位性ですね。温度管理はもちろん、事業拡大時の拡張性、自社商品に適した保管環境が整っているかなどを確認する必要があります。意外と見落としがちなのが、トラックバースや荷捌き場の状況です。ここに滞りがあると事故に繋がりやすいため、トラックの出し入れが計画的に行われているかを確認することが重要です。コンテナシャーシを利用する場合は、コンテナがスムーズに出入りできるバースの構造になっているかも確認が必要です。長井: トラックバースの状況は、物流効率に直結する重要なポイントですね。特にコンテナを利用する場合は、バースの設計が非常に重要になります。「システム」伊藤: そして「システム」についてはいかがでしょうか?小橋: システムに関しては、担当者のスキルが重要になります。単にフロントシステムと繋がっているだけでなく、OMS(Order Management System)の導入や在庫管理など、複雑な運用に対応できるスキルがあるかを確認する必要があります。また、障害発生時の対応体制についても確認しておくべきでしょう。長井: システム担当者のスキルと、緊急時の対応力は非常に重要ですね。EC物流では、システムトラブルが業務停止に直結する可能性もあるため、慎重に確認する必要があります。「コスト」伊藤: 最後に「コスト」についてですが、見積もりを見る際の注意点はありますか?小橋: コストは、何に対する料金なのかの定義が曖昧な場合が多いので注意が必要です。例えば、配送費や梱包費がコミコミの料金になっていると、内訳が分からず、今後のコスト改善が難しくなる可能性があります。コストの内訳の網羅性や整合性をしっかりと確認し、作業内容とコストの関係性を把握することが重要です。また、コスト削減に向けた提案があるかどうかも確認すると良いでしょう。長井: 確かに、コストの内訳を明確に把握することは、適正な価格であるかを判断する上で非常に重要です。将来的なコスト改善の可能性についても探っておきたいですね。倉庫選びに倉庫見学は必須伊藤: 動画全体を通して、具体的なデータというよりは、倉庫選定の際の着眼点が示されていましたね。特に、現場の整理整頓やスタッフの質といった、定量化しにくい部分の重要性が強調されていたのが印象的でした。小橋: そうですね。倉庫会社ほど評価のばらつきが大きい業界はないと思っていて。同じ会社でも、担当者やセンター長によって教育方針や現場の雰囲気が大きく異なることがあります。だからこそ、実際に現場を見て、肌で感じることが何よりも重要なんです。長井: まさにその通りだと思います。定量的なデータだけでは見えない、現場の「空気感」のようなものを感じ取ることが、失敗しない倉庫選びに繋がるのではないでしょうか。まとめ今回の対談では、倉庫選定の際に、業務運営、センター、システム、コストという4つの視点から、具体的なチェックポイントが示されました。特に、現場の整理整頓やスタッフの質といった定性的な要素の重要性が強調されました。倉庫見学の際には、これらの視点を意識して、自社に最適なパートナーを見つけてください。さいごに今回の記事では、ロジカイギの対談内容を基に、倉庫選定のポイントをご紹介しました。より詳しい内容は、ぜひYouTube動画「【物流倉庫の選び方①】倉庫見学は行くべき、いい倉庫はこうなってる【ロジカイギで学ぼう!】」をご覧ください!もし今回の記事が参考になったという方は、ぜひコメントやSNSでシェアしてください。今回の動画「【物流倉庫の選び方①】倉庫見学は行くべき、いい倉庫はこうなってる」%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2F__8mFWkUKP0%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E物流倉庫, 倉庫選び方, 倉庫見学, ロジカイギ, 物流コンサルタント, 業務運営, センター, システム, コスト, スタッフの質, 5S, 目標管理, 倉庫環境, トラックバース, システムスキル, 障害対応, コスト内訳, 倉庫選定のポイント, EC物流