はじめに今回は、以前の「倉庫の選び方」に続き、具体的な見積もりの比較検討に焦点を当てた動画の内容を深掘りします! 倉庫選びにおけるコストの比較で陥りがちな落とし穴や、賢く見積もりを比較するための秘訣を熱く語り合います。倉庫選びで悩んでいるEC事業者の方、物流コストを見直したい方は必見です!今回のテーマは今回の動画のテーマは「見積のどこを見て比較、検討するのか」。前回はコスト以外の業務運営やセンターの視点について議論されましたが、今回は具体的なコスト比較に焦点を当て、見積もりの見方、比較する際の注意点などが詳しく解説されています。多種多様な形式で提出される見積もりを前に、「結局何が違うの?」「どこを比較すればいいの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。そんな悩みを解決すべく、3人がそれぞれの経験に基づいた貴重な意見を交わします。物流倉庫見学チェックリストがダウンロード可能になりました!当記事、動画にも登場する小橋氏が作成した「物流倉庫見学チェックリスト」がダウンロードできるようになりました。サービスの資料ダウンロードから入手していただけます!見積もりは同じ項目、同じ書式では出てこない小橋: 皆さん、こんにちは!ロジカイギの小橋です。前回の倉庫選びのポイントに続き、今回はコストに焦点を当てていきます。色々な物流会社から見積もりを取ると、本当に形式がバラバラで、一体何を見ればいいか分からなくなることが多いんですよね。伊藤: 本当にそうですよね。私もEC物流の現場にいた経験がありますが、それぞれの会社で項目の分け方や表現が違うので、単純に金額だけを比較しても意味がないことが多いんですよね。長井: そうですね。コストが明確になっていないと、何が高くて何が安いのか、どうすればコストを下げられるのかが見えてきません。結局のところ、効率的にオペレーションを回せる倉庫が、結果的にコストを抑えられることが多いんです。小橋: まさにその通り!同じ作業をするにしても、生産性の違いで単価が大きく変わってくる。例えば、時給1200円のパートさんがどれだけ効率的に無駄なく作業できるかで、30円、40円の差が出てくるわけです。だからこそ、数字でしっかりと捉えることが重要になります。伊藤: そこで小橋さんが作成されたこの資料が非常に分かりやすいですよね!ECに特化して、スペース、事務管理費(WMS費用など)、入出庫費、配送費、資材費といった項目を細かく分けて比較できるように整理されています。見積もりを比較できるようにする小橋: これは、各社から見積もりが出てくる前に、「こういう項目で提出してください」重量課金やサイズごとの料金を設定している場合もあるので、容積や個数で比較できるようにしています。長井: 事務管理費も、WMSの利用料と管理費が一緒になっているケースもあるので、分けてもらうことで比較がしやすくなりますね。あと、意外と見落としがちなのが入出庫費です。例えば、40フィートコンテナの搬入でも、パレット積みとバラ積みで料金が違ったり、入荷もケース単位とピース単位で分かれていたりします。ピッキング後の梱包時に納品書出力料が発生する場合もあるので、細かい部分まで確認が必要ですね。伊藤: セット率の考え方も重要ですよね。単品配送が多いのか、複数商品をまとめて配送するケースが多いのかで、コスト構造が変わってきます。BtoCとBtoBでもコストが異なるので、事業形態に合わせて比較する必要があります。配送費や資材費も、サイズによって単価が変わるので、自社の配送状況に合わせて、例えばネコポスや60サイズが何パーセントを占めるのかといった発生率を入力することで、より正確な比較が可能になります。小橋: そうなんです。最終的には、一点あたり、一件あたりの物流コストを算出し、売上高物流費率として捉えることが重要です。この表を使って各社の見積もりを比較することで、何が高くて何が安いのかが一目瞭然になります。伊藤: 私も営業担当として、お客様に見積もりを依頼する際に、あえて自社でフォーマットを作り、「この形式で提出してください」とお願いしていました。そうすることで、他社の料金水準も把握できましたし、自社の強みや弱みも見えてきました。長井: ただ、注意点としては、フォーマットに慣れていない倉庫会社だと、少し高めの見積もりが出てくる可能性もあるということです。自社の業務内容をしっかりと伝え、理解してもらうことが大切ですね。伊藤: 倉庫側の視点で見ると、やはり人件費が大きな割合を占めます。時給が違うだけでコストは大きく変動しますし、人手が不足している地域では、よりコストが高くなる傾向もあります。長井: 見積もりで注意すべきは、後から追加で発生する可能性のある費用です。例えば、入荷時の検品や加工作業費(ラベル貼りなど)、棚卸費用などは、事前に確認しておくことが重要です。伊藤: 本当にそうですね。見積もりにはない項目が後から出てくることも少なくありません。だからこそ、最初にしっかりとコミュニケーションを取り、標準的な作業以外に発生する可能性のある業務についても、料金を確認しておくことが大切です。小橋: 各社の見積もりを比較する際には、提示された金額だけでなく、業務の質や柔軟性も考慮に入れるべきです。多少コストが高くても、オペレーションがしっかりしていて、トラブルへの対応が早い倉庫を選ぶことが、結果的に自社のビジネス成長につながることもあります。一番安いで決めるのは危険小橋: こういった料金体系は、EC事業者にとっては非常に重要な情報です。自社の商品サイズや重量構成を把握し、それぞれの料金体系で比較検討することで、最適な倉庫を見つけることができます。伊藤: また、セット率や配送方法の内訳といったデータも、自社の物流コストを正確に把握し、倉庫会社と交渉する上で重要な武器になります。長井: 倉庫会社側も、自社のコスト構造をしっかりと把握しておく必要があります。場所代、人件費、配送費など、どの部分にコストがかかっているのかを明確にすることで、より精度の高い見積もりを提示できますし、荷主との信頼関係構築にも繋がります。まとめ見積もり項目をスペース、事務管理費、入出庫費、配送費、資材費などに細分化し、それぞれの単価や発生率を把握することが重要。一点あたり、一件あたりの物流コストを算出し、売上高物流費率として評価する。隠れたコスト(入荷加工費、棚卸費用など)についても事前に確認しておく。コストだけでなく、倉庫のオペレーション能力や柔軟性も総合的に判断する。小橋: 結局のところ、生産性が物流コストを左右する大きな要因です。単価だけでなく、倉庫のオペレーションをしっかりと見極めることが大切です。伊藤: 見積もり比較は、単なる数字の比較ではなく、倉庫会社とのコミュニケーションを通じて、お互いの理解を深める良い機会と捉えるべきですね。長井: そして、後から「こんな費用が掛かるとは思わなかった」という事態を防ぐために、事前にしっかりと確認し、疑問点は全て解消しておくことが重要です。今回の動画「【物流倉庫の選び方②】見積のどこを見て比較、検討するのか」%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2F-BYmHwMrO0k%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E倉庫選びや物流コストについて、もしご不明な点やご意見がありましたら、ぜひコメント欄にお寄せください。物流倉庫, 見積もり, コスト比較, EC物流, 倉庫選び方, ロジカイギ, 小橋重信, 伊藤良, 長井隆典, 物流コンサルタント, 物流コスト削減, 倉庫管理, WMS, 入出庫, 配送費, 資材費, セット率, 生産性