はじめに物流業務を外部の専門業者(3PL)に委託する際、各社から提出される提案書は、自社の物流戦略を左右する重要な判断材料となります。しかし、多くの情報が詰まった提案書をどのように比較検討し、最適なパートナーを見つければ良いのでしょうか?今回は、3PLの提案書を読む際に注目すべきポイントについて熱い議論を交わしました。物流倉庫見学チェックリストがダウンロード可能になりました!当記事、動画にも登場する小橋氏が作成した「物流倉庫見学チェックリスト」がダウンロードできるようになりました。サービスの資料ダウンロードから入手していただけます!提案書で何を見極める?小橋: 皆さん、こんにちは!ロジカイギの小橋です。前回の動画では倉庫見学のポイントについてお話ししましたが、今回は実際に3PLの会社さんから提案を受けた際に、その内容をどう比較・選定していくかに焦点を当てていきたいと思います。伊藤: 伊藤です。前回の現場視察も重要でしたが、提案書には各社の戦略や強みが凝縮されていますよね。今日は、その提案書から何を見抜くべきか、皆さんと一緒に深掘りしていければと思います。長井: 長井です。提案書は、単なるサービス内容の羅列ではありません。その企業の本気度や、我々の課題に対する理解度が如実に表れるものだと考えています。 システム構築の経験からも、提案の整合性や実現可能性は特に注視すべき点ですね。提案書の見るポイントを具体的に小橋: 今回特に見ていきたいのが、提案書の一番下の部分、つまり「提案」と書かれている項目です 。スケジュールが本当に間に合うのか、提案内容に矛盾はないか、といった点が重要になります。伊藤: なるほど。どうしてもコストや運用といった定量的なデータに目が行きがちですが、定性的な提案内容こそ、その会社の本質が見えてくる部分かもしれませんね 。小橋: そうなんです。以前、お客様から「営業の一番偉い人を呼んでこい!」と言われたこともありました。事業会社からすると、3PLがどれだけ本気で取り組んでくれるかは、営業担当者の提案力や、アテンドされる担当者の質から推し量れる部分が大きいんです。コンペの際の質疑応答への対応力も含めて、しっかり見極める必要があります。なぜなら、実際に委託した後、問題が起きた際の対応力にも繋がってくるからです。長井: 提案書には、その会社の顧客に対する姿勢が現れますよね。表面的な会社案内だけでなく、我々の事業内容や課題をどれだけ理解し、それを提案に落とし込んでいるかは非常に重要です。画一的な提案ではなく、寄り添った提案をしてくれているかを見極めるべきでしょう。伊藤: 提案の分かりやすさも重要ですよね。専門用語ばかりで煙に巻くような提案ではなく、誰にでも理解できる言葉で、具体的な解決策を示しているかどうか2 。分かりやすい提案書を作成できない会社は、その後のコミュニケーションにも不安が残ります。小橋: まさにその通り!コンサルタントの中には、定量的に測れる項目ばかりを比較する人もいますが、私はやはり提案者の熱意も重要だと考えています2 。パッケージ化された提案ではなく、私たちのためにどれだけ真剣に考えてくれているか、提案書から伝わってくるかどうかが大切です。伊藤: 最近特に重要になっていると感じるのは、提案書の一番上にある「ベンダー(企業の安定性)」という項目ですね。以前は物流会社は比較的安定していると言われていましたが、昨今ではM&Aや倒産も起こりうる時代です。もし委託先の倉庫会社が倒産してしまった場合、倉庫から物が出せなくなるという事態も起こりかねません。財務状況などをしっかりと確認し、長期的な視点で安心して任せられる企業かどうかを見極める必要性が増しています。長井: システム面からの提案も重要です。既存のシステムとの連携性、導入・運用コスト、将来的な拡張性など、自社の事業規模や成長戦略に合ったシステムを提案してくれているかを確認する必要があります。動画内で紹介された情報やデータについての3人の意見小橋: 今回の動画では具体的なデータというよりは、提案書を見る上での評価軸やポイントを紹介しました。企業安定性、コスト、運用、情報システム、そして提案内容。これらの項目を多角的に評価し、自社にとって何が重要なのかを明確にすることが大切です1 。伊藤: 提案内容を評価する際には、定量的な評価項目と定性的な評価項目をバランス良く見ることが重要だと改めて感じました。点数化するなどして、客観的に比較検討するのも有効ですね。長井: 特に提案内容については、抽象的な表現だけでなく、具体的な事例や実現可能な計画が示されているかを確認することが重要です。口頭での説明だけでなく、書面として明確になっているかを確認しましょう。まとめ3PLの提案書を評価する際には、企業の安定性、コスト、運用、情報システムといった基本的な項目に加え、提案内容そのものの質を ていねいに見極めることが重要です。提案の整合性、スケジュール感、そして何より、自社の課題に対する理解度と解決策が具体的に示されているかを確認しましょう。また、営業担当者の対応力や熱意も、長期的なパートナーシップを築く上で重要な要素となります。近年、物流業界を取り巻く環境は変化が激しく、委託先の企業の安定性もこれまで以上に重要な評価ポイントとなっています。提案書全体を注意深く読み解き、自社にとって最適な3PLパートナーを選定してください。さいごに今回のロジカイギの内容が、皆様の3PL選定の一助となれば幸いです。もし提案書の評価について疑問点があれば、ぜひコメント欄でご質問ください。今回の動画【物流倉庫の選び方③】各社の提案書、何に注目するべき!?%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FpIeM_hx1Hnc%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E3PL, 物流倉庫, 倉庫会社, 提案書, 選び方, 選定, 比較, 物流コンサルタント, ロジカイギ, コスト, 運用, 情報システム, 企業安定性, 提案内容, 評価, 物流アウトソーシング