はじめに近年、EC市場のグローバル化が加速する中、越境ECへの参入を検討する事業者も増えています。しかし、海外への配送は国内配送とは異なり、様々なハードルが存在するのも事実です。「なんだか難しそう…」「何から始めればいいかわからない…」そんな悩みを抱える越境EC担当者に向けて、海外配送における重要な検討事項と、それを踏まえた3PL会社の選び方について徹底解説した動画の内容を、対談形式でお届けします。物流倉庫見学チェックリストがダウンロード可能になりました!当記事、動画にも登場する小橋氏が作成した「物流倉庫見学チェックリスト」がダウンロードできるようになりました。サービスの資料ダウンロードから入手していただけます!見落としがちな海外配送の重要ポイント伊藤: 皆さん、本日は越境ECにおける海外配送のポイントについて、小橋さんに詳しく解説していただきます。意外と見過ごされがちな এই重要なテーマについて、ぜひ皆さんと一緒に学んでいきましょう。小橋: はい、よろしくお願いします。私自身、これまでの経験から越境ECの立ち上げやご相談を多く受けてきましたが、実際にやってみると本当に奥が深いと感じています。国内配送と同じ感覚でいると、思わぬ落とし穴にはまることも少なくありません。今回は、海外配送特有の検討事項について、最低限知っておくべきポイントをまとめました。伊藤: 早速ですが、海外配送でまず考えるべきことは何でしょうか?小橋: まずは配送業者の選定です。国内のようにヤマト運輸や佐川急便だけではありません。国際配送に対応できる業者を選ぶ必要があります。EMSのように安価に日本郵便を利用する方法もあれば、DHLやFedExのようなクーリエサービスを利用する方法もあります。 それぞれサービス内容が大きく異なるため、自社のECモデルや顧客のニーズに合わせて最適な方法を選ぶ必要があります。例えば、多少時間がかかっても良いから費用を抑えたいという顧客が多いのであればEMS、多少費用がかかってもドア to ドアで確実に、かつ早く届けたいという顧客が多いのであればクーリエといった具合です。長井: サービスの違いを理解する上で、追跡(トレース)機能や管理体制も重要ですよね。 海外への配送では、国内以上に荷物の状況を把握しておきたいというニーズが高まりますから。小橋: その通りです。また、海外に送る際にはインボイス(送り状)パッキングリストといった、国際ルールに準じた書類を適切に作成する必要があります。これらに不備があると、税関でトラブルが発生し、配送遅延や返品につながる可能性もあります。伊藤: 書類の作成は、慣れていないと 難しいと感じる方も多いかもしれませんね。小橋: そうですね。さらに、コロナ禍のような非常時には、EMSが一時的に利用できなくなったり、特定の国への配送が停止されたりします。長井: 配送業者だけでなく、仲介に入るフォワーダーの選定も重要になるケースがありますよね。自社の目的や状況に合わせて、最適なパートナーを選ぶことが大切だと感じます。小橋: そして、越境ECで最も頭を悩ませるのが関税の問題です。海外に商品を送る場合、原則として輸入国の税金がかかります。この税金を誰が負担するのか(自社が元払いするのか、顧客が着払いするのか)は、顧客体験に大きく影響するため、事前に明確にしておく必要があります。伊藤: 関税の扱いは、顧客満足度にも直結する重要なポイントですね。小橋: はい。国によってはHSコード(商品の分類コード)に基づいて税率が決まりますが、このHSコードの分類が非常に複雑で、商品によって異なる場合があります。日本郵便は以前、HSコードなしでも配送できましたが、配送業者側で誤ったHSコードが割り振られると、顧客が本来支払うべき金額よりも高額な関税を請求されるといったトラブルも起こりえます。長井: 特にEUではVAT(付加価値税)の取り扱いも重要になりますよね。正しいルールを理解し、適切な対応をすることで、顧客の負担を軽減できる場合もあります。小橋: ええ。以前私が中国向けのビジネスに関わっていた際には、中国独自の輸入規制によって税関で商品が止められたり、最悪の場合、返送もできずに費用だけがかかってしまうといった問題も経験しました。各国の輸入規制に関する知識や、現地の事情に詳しいフォワーダーとの連携が不可欠です。伊藤: トラブルが発生した際のCS(顧客対応)体制も重要ですよね。海外のお客様とのコミュニケーションは、言語や文化の違いも考慮する必要がありますし、返品や交換のルールも国内とは異なる場合があります。長井: 返品が発生した場合の物流コストも考慮しておく必要がありますね。海外からの返品は、国内返品に比べて費用が高額になるケースが多いため、現地での適切な処理方法(廃棄など)を検討することも重要です。小橋: その他の注意点としては、海外配送では容積重量で送料が決まる場合があることです。小さな商品でも、梱包材が大きすぎると、本来よりも高い送料を請求されることがあります。適切な梱包を心がけるとともに、そうした点に対応できる3PL会社を選ぶ必要があります。伊藤: まさに、海外配送に強い3PL会社を選ぶことが、越境EC成功の鍵と言えそうですね。小橋: その通りです。国内配送の実績が豊富な3PL会社でも、必ずしも海外配送のノウハウを持っているとは限りません。今回お話したような海外配送特有の知識や対応力を持つパートナーを選ぶことが非常に重要です。長井: 顧客として、3PL会社を選ぶ際には、今回挙げられたような項目について、どこまでサポートしてくれるのかを具体的に確認することが大切ですね。長井: 伊藤さんがおっしゃっていたように、統計品目表(日本の関税率表)やEUのオンラインツールなど、国ごとに異なる情報源があるという話は、初めて越境ECに取り組む方には特に有益だったのではないでしょうか。伊藤: まずはEMSで試してみるというアプローチも、小規模な事業者にとっては現実的な選択肢かもしれませんね。ただ、本格的に事業を拡大していくのであれば、クーリエサービスの利用や、より専門的な知識を持つパートナーの検討が必要になるでしょう。まとめ今回のロジカイギの動画では、越境ECにおける海外配送がいかに複雑で、多くの検討事項が存在するかということが わかります。配送業者の選定、インボイスや関税の手続き、各国の輸入規制、トラブル発生時の対応など、国内配送とは全く異なる知識と準備が必要です。小橋さんが強調するように、安易な気持ちで越境ECに参入すると、予期せぬコストやトラブルに見舞われる可能性があります。しかし、今回ご紹介したポイントをしっかりと理解し、自社のビジネスモデルや顧客ニーズに合った信頼できるパートナー(3PL会社やフォワーダーなど)を選ぶことで、越境ECは大きな成長のチャンスを秘めていると言えるでしょう。さいごに今回の記事で、越境ECの海外配送に関する理解は深まりましたでしょうか?もし、越境ECについてさらに詳しく知りたい、あるいは具体的な課題について相談したいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ*「ロジカイギ」のウェブサイトからお問い合わせください*。3今回の動画は【物流倉庫の選び方④】越境ECを検討されてるかた必見!海外配送のポイント%3Ciframe%20width%3D%221280%22%20height%3D%22720%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FPW7OYdoH46s%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E越境EC, 海外配送, 3PL, 物流, EMS, DHL, FedEx, クーリエ, インボイス, 関税, HSコード, VAT, 輸入規制, 返品, 容積重量