Oisixの物流センターのトラブルとは? 〜まとめ〜
1月18日
物流センターを大規模物流センター「海老名ステーション」に移転。
当初は2024年の稼働開始を予定していていた。
しかし、新型コロナウィルス感染拡大に伴うニーズが急増し
注文に対する供給能力が足りなくなる事態になり、前倒しして2022年1月に移転した。
1月下旬
実在庫とデータ上の在庫が一致しないなどのトラブルが多発。
社員総出かつ、手動で在庫整理と移動を行う。
出荷作業の遅れ・欠品が続く状態になる。
2月10日
1月に稼働スタートした新物流センターの高精度な物流システムが
想定外の納入遅れに対応できず、1週間にわたって配送が混乱。
約11万人に影響が出たと説明した。
ロジカイギはこの問題の原因について議論しない
今回の件は、物流の規模が大きいこと
かつ食品系は活況なため、大きく取り上げられたのだろう。
けれど、当事者にしかわからない状況、わからないことが多々ある。
起きたことをどうこう言うのではなく
このトラブルから学べることは何かを考える。
物流は、物が流れることが大前提
例えば、システムが何らかの理由で機能しなくなった場合
物流の流れが一度滞留すると、後からきた受注がどんどん溜まっていく。
そして、問題がどんどん大きくなってしまう。
長井氏は、以前こう話していた。
「誤出荷は、決して0にはならない。」
これと同じで、こういったトラブルはどこの倉庫でも起こりうる。
いくら対策を打っても、絶対に0になるとは言えない。
事前の対策より、起きてからの対応が評価される傾向?
物流現場では、トラブルが起きてから
いかに対応したかに焦点を当てられがち。
徹夜で作業をして、なんとか乗り切った!というような
ガッツでなんとかしたという話が美談になったりする。
もちろん、対応力という意味では評価されるべき。
ただ、そもそもそういったトラブルが起きないように、対策を打っていたのか…
という議論にはならず、対応力がある!という。
人海戦術では対応できないことが増えている
物流業界は、人の力がまだまだ必要な業界ではあるけれど…
システムも、物流現場に欠かせないものになっている。
そのシステムが使えなくなったときに、人の力だけですぐに対処するのは難しい。
だからこそ、トラブルに対処したという美談より
いかにトラブルを未然に防ぐために対策を打っているか
システムが使えなくなった場合に、手でどのように対応するか
そのプランA・プランBを常に用意しておく必要がある。
キャパシティの設定はできている?
大企業であっても、中小企業であっても、キャパシティの設定は重要ではないか。
昔は、売上をどんどん取っていこう!という風潮が強かった。
けれど、それをやりすぎると現場が崩壊してしまう。
河川の水が堤防を越えて氾濫してしまうと大惨事になるのと同じで…
キャパシティを超えてしまうと大変なことになってしまう。
そうなった場合に失う信頼は大きい。
ただ、このキャパシティの設定、明確化が非常に難しい。
やはり、人の力で頑張ればできるという感覚が大きい業界。
定量化もできていないところが多い。
けれども、今回のトラブルからその重要性を学び
バックとフロントで連携して、ロスプリベンションについて考え取り組んでほしい。
「ロスプリベンション」という言葉、知ってる?
loss prevention
ロス=損失
プリベンション=予防策、予防措置、未然に防ぐ
損失につながることを事前に見付け、対策を講じ、被害を最小限に抑える手法のこと。
欧米の小売業などで一般的に使われる言葉。
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