物流のことを学ぼう!

理論在庫と実在庫の違い

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今日の議題は「理論在庫と実在庫の違い」です。
早速ですが、ズレているのは在庫だけ?とタイトルに書きましたが、言葉の定義や使い方がズレている方も少なくないように思います。
言葉の定義を正しく理解して、使い分けられていますか?
まず、基本的なところからご紹介します!

・理論在庫とは
はじめに注文した数から出荷した数あるいは返品があった数を追跡して、履歴として記録されたシステム上の在庫数のこと。

・実在庫とは
読んで字のごとく、実際にある在庫数のこと。
現物在庫とも言う。

その違いが曖昧なまま使っている人が多く、しっかりと区別して使えている人は少ないように思う。
予約商品として、先にシステム上でものを引き当てたり…
倉庫の実在庫の中には、実はB品が数点あったり…
本来、理論在庫=実在庫のはずが、様々な理由でズレが生じてしまう。
しかも、実際にはWMSやカート、一元管理など、理論在庫だけでも複数を扱っている。
人によって、在庫の意味が違っていることも多々ある。
ECの担当者の方は、在庫=理論在庫で話すことが多い。
「理論在庫上、◯個あるので大丈夫です。」
その在庫数は、本当に確保されている在庫数なのだろうか…

立場による、在庫への意識のズレもある。
ネットショップさんの中でも、高価なものを扱っている場合にあるのが…
高価な商品が売れて、エンドユーザーから返品の申し出があったときに、まだその商品は倉庫に戻っていないけれど、販売機会を逃したくないという理由で、申し出と共に販売可能在庫 (理論在庫) に上げてしまう。
もちろん、物流倉庫側からすると、絶対にやめてほしい!と思うことである。

システム上の数字 (理論在庫) と、実際にそこにあるもの (実在庫) の違いとして大きいものが、単位の違い。
(例)
バラで12個入って1ケースのものが、理論在庫上「3」になっている。
けれど、実在庫を確認すると、36個 (12個/ケース×3) だった。
というようなことがある。
ケース、ボール、ピースのような概念がないまま、理論在庫だけを見ている人と、実在庫を見ている現場の人との間で、ズレが起きることは怖いことだと思う。
このズレの本当の意味の重さをわかっている人はどれくらいいるのだろうか。

どうすれば、このズレを解消できるのか?
まずは、言葉の定義を一個一個確認していくことからスタート。
そして、理論在庫と実在庫をなるべく等しい状態で管理できるように、返品時などのルールも設けて、システムと現場の連携もはかる。

まずは…のところは、すぐにでも始められることではないでしょうか?
よく使う言葉から、その定義を確認して共有!
それだけで、スムーズになる仕事はたくさんあると思います!
ぜひとも、できることからすぐに始めてみてください!

編集者K

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